東京ルミナスピラー
〜さらに12年後〜
「うわーーーーっ! 遅刻だ遅刻! なんで起こしてくれなかったんだよ母さん!」
起きた瞬間から遅刻をするとわかる時間に目を覚まし、慌てて着替えながら廊下を走ってリビングに入った俺を、父さんが苦笑いを浮かべて迎えた。
「朝から騒々しいな。何だって日曜日なのにそんなに慌ててるんだ? 起こすように言われてたのか? 恵梨香」
ウェーブのかかった長いブロンドの髪を振り、キッチンに立つ母さんが俺に包丁を向けて怒ったような顔付きで。
「あと5分、あと5分って、起こす度に言ったのを忘れたの? もう20分も経ってるけど、自業自得じゃないの?」
いつもは優しい母さんが、今日に限ってなぜだか俺にキツく当たっているような気がする。
「穏やかじゃないな。宗司くんと遊びに行く約束でもしたのか?」
「デートなんですってよ。名鳥の次女といつの間にか付き合ってたんですって!」
怒ったように母さんがそう言うと、父さんは驚いたような表情を浮かべて。
「名鳥さんの……あの夫婦にも長いこと会ってないな。これは一度挨拶に行かなきゃならないかな。恵梨香もどうだい? そんなに怒ってないでさ」
「うわーーーーっ! 遅刻だ遅刻! なんで起こしてくれなかったんだよ母さん!」
起きた瞬間から遅刻をするとわかる時間に目を覚まし、慌てて着替えながら廊下を走ってリビングに入った俺を、父さんが苦笑いを浮かべて迎えた。
「朝から騒々しいな。何だって日曜日なのにそんなに慌ててるんだ? 起こすように言われてたのか? 恵梨香」
ウェーブのかかった長いブロンドの髪を振り、キッチンに立つ母さんが俺に包丁を向けて怒ったような顔付きで。
「あと5分、あと5分って、起こす度に言ったのを忘れたの? もう20分も経ってるけど、自業自得じゃないの?」
いつもは優しい母さんが、今日に限ってなぜだか俺にキツく当たっているような気がする。
「穏やかじゃないな。宗司くんと遊びに行く約束でもしたのか?」
「デートなんですってよ。名鳥の次女といつの間にか付き合ってたんですって!」
怒ったように母さんがそう言うと、父さんは驚いたような表情を浮かべて。
「名鳥さんの……あの夫婦にも長いこと会ってないな。これは一度挨拶に行かなきゃならないかな。恵梨香もどうだい? そんなに怒ってないでさ」