東京ルミナスピラー
灯二人で家に向かって歩いていると、書店から一際眩しい清楚な女の子が出て来た。
白いワンピースに長い髪、つばの広い帽子を被って、絵に描いたようなお嬢様だ。
「あら? あらあらあら? 灯じゃない。ということは、この隣の男の子は……フフフ。あなたが灯の彼氏の葵くんね?」
「お、お姉ちゃん。なんでこんなところに」
「少し気になる本があって、買いに来たのよ。今から帰るなら、私も一緒にいいかしら?」
灯とは違って、ふんわりとした雰囲気の女の子。
「あ、ああ、一緒に帰ろう。姉さん」
思わずそう言ってしまい、慌てて口を手で塞いだけど、姉さんは全然気にしていない様子で。
それどころか喜んでいるような感じで。
「あら、もうお姉さんって呼んでくれるの? 妹に先を越されちゃうわね。私も高校を出たら素敵な旦那様と出会えるかしら」
「も、もう……お姉ちゃんったら。ごめんね葵、想像してたのと違うでしょ? なんというか……ちょっと変じゃない?」
ニコニコしている姉さんの横で、ウンザリしたような表情の灯。
変だなんて思わないよ。
むしろ、懐かしい気さえするから。
白いワンピースに長い髪、つばの広い帽子を被って、絵に描いたようなお嬢様だ。
「あら? あらあらあら? 灯じゃない。ということは、この隣の男の子は……フフフ。あなたが灯の彼氏の葵くんね?」
「お、お姉ちゃん。なんでこんなところに」
「少し気になる本があって、買いに来たのよ。今から帰るなら、私も一緒にいいかしら?」
灯とは違って、ふんわりとした雰囲気の女の子。
「あ、ああ、一緒に帰ろう。姉さん」
思わずそう言ってしまい、慌てて口を手で塞いだけど、姉さんは全然気にしていない様子で。
それどころか喜んでいるような感じで。
「あら、もうお姉さんって呼んでくれるの? 妹に先を越されちゃうわね。私も高校を出たら素敵な旦那様と出会えるかしら」
「も、もう……お姉ちゃんったら。ごめんね葵、想像してたのと違うでしょ? なんというか……ちょっと変じゃない?」
ニコニコしている姉さんの横で、ウンザリしたような表情の灯。
変だなんて思わないよ。
むしろ、懐かしい気さえするから。