東京ルミナスピラー
空いているソファにドカッと座って、一緒に連れて来た女の子を指さしたのだ。


「はぁ!? 来いって言うからついてきたらいきなり何よ! 私の意見は聞かないわけ!?」


タケさんに対して、容赦なく文句を言ってるよこの子。


気の強そうな子だけど、どうして俺に預けようなんて考えたんだタケさんは。


PBSを開いて女の子をスキャンしてみると、名前は「楠本夕蘭(くすもとゆら)」。


どういう関係かわからないけど、理由を聞かなければ俺としてもなんとも言えない。


そもそも、人の面倒を見られるほど強くないんだから。


「あ、あの……一体どういうことか教えてくれませんかね」


突然西軍のNo.1がやって来て、女の子と口論を始めたとなったら、当然浜瀬さんは慌てるよな。


顔見知りの俺でさえ意味がわからないんだから。


「名鳥と話してよ、あいつも俺も、結局キングを探してる理由は同じだって思ったんだよ。どれだけ俺が名鳥に偉そうなことを言おうと、俺もこいつをこの街から出してやりてぇんだよ。笑っちまうだろ?」


「ああ……いえ。その気持ちはわかります」


チラリと灯を見て、タケさんにそう答えた。
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