東京ルミナスピラー
なんと言うか……話の規模があまりにも壮大すぎてピンと来ない。


なぜ光の壁に包まれたのかなんて、頭のいい人でもわからないことなのに、その謎を解けなんてさ。


「今すぐやらなければならないわけではありませんよ。もっともっと経験を積んで強くなってください。その暁には、こちらからあやせくんを誘いに行きます」


……結局強くなることが最優先なわけか。


思い返してみれば、結城昴も父さんもタケさんも、皆凄まじく強くて、俺の手が届かない場所にいる。


それを理解している人間だけが、強くなっているのかもしれないな。


「よっしゃ! そうとわかれば千桜さんに南軍に連れて行ってもらおうや! 他軍の様子も見たいし、周りが全部敵ばかりならレベルの上がりも早いっちゅうもんじゃ!」


バンッとテーブルを叩いて、ジョッキに入ったビールを一気に飲み干した大和さんが、何をとち狂ったのか、わけのわからないことを言い出したぞ。


「本気ですか? あやせくんと浜瀬さんにはもう、ソウルストーンが残ってはいないでしょう? つまり、怪我をしても回復出来ませんし、殺されればそれは永遠の死。二度と復活することなく、野ざらしになるんですよ?」
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