東京ルミナスピラー
痛そう……なんて考えていた俺は、夕蘭の声で我に返った。


そうだ、俺は敵を倒してソウルを集めないといけないんだ。


地面を滑りながらブレーキを掛け、進行方向とは逆の、今来た道を戻る。


「い、痛え! 痛えよ! クソッ!」


「お、おいおいおい……や、やめろやめろ!」


怯える三人の男性に悪いと思いながら俺は、素早く日本刀を振り下ろした。


なるべく苦しまないようにと、一撃で仕留めて行く。


パンッと弾けるようにして光の粒が辺りに飛び散り、俺のソウルが三つ増えた。


「ナイスコンビネーション。いぇい!」


ニッと笑って、俺に拳を突き付ける夕蘭。


「い、いぇい」


これでいいのかわからないけど、握った拳で軽くそれに触れた。


こういう戦い方なら、ソウルストーンを回復させるのも思ったより早く出来るかもしれないな。


俺を追い掛けて来たやつらが弱かっただけかもしれないけどさ。


「よし、じゃあ皆に追い付こう。夕蘭、大和さんと灯はどっちに行ったんだ?」


「え? どっちって……どっちだろ?」


進行方向を見てみると、もう皆の姿は見えなくなっていて……南軍に入ったばかりだというのに、俺と夕蘭は早くも皆とはぐれてしまったようだ。
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