東京ルミナスピラー
南軍の人間を斬り捨てながら、結城さんについてやってきた青色の橋。


この清洲橋に、誰かがいるということだけど……。


「さて……どこにいるのか」


道路の真ん中に立ち、橋の方を向いて周囲を見回している結城さん。


俺も周囲を警戒していると……柵の向こうの植え込みから、ガサッという音が聞こえて日本刀を向けた。


「しょ、少年か!? 葵少年! いや、助かったわ! って……南軍もおる! なんや、どないなっとんやこれ!」


その、みすぼらしい格好の男性は……大和さんか!


「大和さん! あれ? 灯と千桜さんは……」


「いや、それがやな……ワシの前を走っとったんやけど、いきなり黒いコートを着たやつらに拐われてしもうて……って、お前も黒いコートやないかい! やつらの仲間かコラ! いてまうど!」


そう言ってナイフを取り出して、肩を怒らせて結城さんに向かって歩いたのだ。


「ん。ちょっと待ってくれ、今、千桜さんって言ったか? じゃああんたが千桜さんが言ってた……」


「大和や。大和流歌。なんや……あんたは千桜さんと知り合いかいな。紛らわしい格好しよってからに」
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