東京ルミナスピラー
「ところでその池田派のアジトっちゅうか、三人が連れ去られた場所はどこや。それがわからんと作戦の立てようもないわ」


大和さんが地図とにらめっこしながら結城さんに尋ねる。


「それは……俺もまだ掴めてなくて。でも、いつもやつらが人を集める場所は知ってる。蛎殻(かきがら)町公園。そこから見えるビルに、何人もの死体が見せしめに吊るされているんだ」


「それってつまり……ソウルストーンがなくなって殺された人達ですよね。千桜さんも同じようになるってことですか」


「ああ、助けなければ確実にそうなるだろうな」


自分の仲間がピンチだってのに、この人はどうしてこんなに余裕なんだ。


……いや、そんなわけないか。


俺だって灯と夕蘭が拐われて、何をされるかを知って今すぐにでも助けに行きたいけど、無策で大騒ぎすれば、出てくる場所にも出てこなくなるかもしれない。


結城さんが言っている、蛎殻町公園が公開処刑場だとわかっているなら、そこで皆を取り返す作戦を立てなければならないってわけだ。


「なるほど、ここやな。お前さん、南軍の仲間に助けを求めることは出来んのか? いくらなんでも三人ちゅうのは少なすぎるやろ。ワシなんて何の役にも立たんし」
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