東京ルミナスピラー
「んで? この後どうするつもりだよ。俺達はいざという時の為にここを動けねぇ。ピヨは最初から頭数に入ってねえから自由に動けるとして、一人で行かせるつもりかよ」


「そうよね、余剰人員はいないよね。無理矢理出せて一人。私達の中から、誰か一人なら葵くんと行動が出来るわね」


宗司が買ってきたカツ丼を頬張りながら、杉村と舞美さんが難しい表情で頭を悩ませている。


それほどに、今西軍は酷い状況なのだろう。


「父さんの暴走、月影派……結城さん達の侵攻、そして『鬼使い』。灯と夕蘭も探さなきゃだし、タケさんがどうなっているのかもわからないか」


問題が多過ぎて、ひとつひとつ潰して行きたいところだけど……俺としては灯を見付けたい。


「まあ、こういう時は親友の俺が行くのが一番っしょ。葵のことは一番良く知ってるし、俺の強さもわかってるよね二人とも!」


「ブザーが行くのに反対はしねぇよ。むしろ、反対出来るような状況にねぇんだ。マップを出せ。浅草橋駅と秋葉原駅の間の清洲橋通り。ここが鬼と人間の勢力の境界線だ。鬼使いのせいで、俺達人間が住む場所がどんどん少なくなってるんだぜ。耐えるのかやっとって感じだな」





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