東京ルミナスピラー
「はっはー! 俺の相手がやっと来たかよ! なんだお前、漂白剤でも浴びたのかよ! 全身真っ白じゃねぇか!」


宗司がウォーハンマーの石突きで地面を突き、白い鬼に向かって指さして笑って見せた。


ヤバい……ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!


なんだあいつは!


宗司が挑発を繰り返しているけど、俺達が勝てる相手じゃない!


「そ、宗司くん! 退け! そいつはヤバい!」


浜瀬さんも俺と同じ意見だ。


「はぁ? 冗談でしょ。俺の活躍、そこで見ててよっと!」


ウォーハンマーを両手で握り締めて、白い鬼に向かって駆け出した宗司。


鬼の前で飛び上がり、その二本のツノに向かって強烈な一撃を叩き付けるけれど……鬼は、微動だにせず、宗司の攻撃を頭で受けたのだ。


そして、鬼の人差し指が、まるで刃のように伸びる。


ほんの一瞬だった。


鬼が手を横に振ったかと思ったら、宗司の頭部が、胴体から離れたのだ。


「え?」


それだけじゃない。


素早く何度も宗司の身体を指でなぞり、まるで魚でも解体するかのように、身体が開かれて……その大きな口を開き、頭部と内臓を一気に頬張ったのだ。
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