東京ルミナスピラー
「結城は良い男だって話してたんだよ。私がもう15も若ければ、あんたの子を産んでたかもしれないね。フフフ」
完全に酔ってるな。
まあ、普段からこんな感じのことを言っているから、それが酔いによるものなのかどうかはわからないけど。
「それは残念です。俺も、18年前に妻に出会う前だったら、雨村さんに骨抜きにされていたと思います」
「別に私は、あんたに妻がいても構わないんだよ? こんな街だ。欲望のままに生きたって、誰も文句なんて言わないからね」
「はは、その話はまた今度。ほら、葵が困ってますから」
流石は結城さん。
吹雪さんを軽くあしらいつつも、俺を気遣ってくれる!
こういう話を続けられたら、俺はどう反応をすれば良いかわからないからな。
「逃げたね? まあいいさ。でもこの質問には逃げずに答えてもらうよ結城昴。あんた、南軍は一体何を企んでいるんだい? こそこそと他軍に密偵を送っては、何かを回収しているみたいだけど」
飲み干したビールの空き缶を握り潰し、突然吹雪さんが結城さんを睨み付けて、凄みのある声でそう尋ねた。
何かを回収している……。
そう言えば、蘭子を助ける時にそんな人を見た気がする。
特に害はなかったから放っておいたけど、それが問題なのかな。
完全に酔ってるな。
まあ、普段からこんな感じのことを言っているから、それが酔いによるものなのかどうかはわからないけど。
「それは残念です。俺も、18年前に妻に出会う前だったら、雨村さんに骨抜きにされていたと思います」
「別に私は、あんたに妻がいても構わないんだよ? こんな街だ。欲望のままに生きたって、誰も文句なんて言わないからね」
「はは、その話はまた今度。ほら、葵が困ってますから」
流石は結城さん。
吹雪さんを軽くあしらいつつも、俺を気遣ってくれる!
こういう話を続けられたら、俺はどう反応をすれば良いかわからないからな。
「逃げたね? まあいいさ。でもこの質問には逃げずに答えてもらうよ結城昴。あんた、南軍は一体何を企んでいるんだい? こそこそと他軍に密偵を送っては、何かを回収しているみたいだけど」
飲み干したビールの空き缶を握り潰し、突然吹雪さんが結城さんを睨み付けて、凄みのある声でそう尋ねた。
何かを回収している……。
そう言えば、蘭子を助ける時にそんな人を見た気がする。
特に害はなかったから放っておいたけど、それが問題なのかな。