東京ルミナスピラー
「黙れ黒井。お前の欲望で造られた街だろうが! こんなくだらない街を造る為に、お前は恵梨香に何をした! あいつは……ただ真面目に、一所懸命に生きていただけなんだぞ!」


「お前の行方を聞いても何も言わなかった。だから殺した。そこにいるのは、あの時北条が抱いていたガキか? 一緒に殺しておけば、もっと早くにお前は絶望していたかもしれないな」


……何だと?


こいつが……この黒井という悪魔が、俺の母さんを殺したのか?


母さんと俺を放ったらかしにした、クソみたいな父親と、母さんを殺した張本人を前に、俺は……。




「うわああああああああっ! なんだよ! 何なんだよお前らは! いい加減にしろ! 母さんを! 俺をなんだと思ってやがるんだよ!」



高山真治は許せないけど、それ以上に母さんの命を奪った黒井を許すことは出来ない!


日本刀を手に走り出し、黒井に向かって飛び上がる。


そして、空中を蹴りさらに加速して、ニヤニヤと笑みを浮かべる黒井に向かって、日本刀で斬り付けた。


だが……俺の攻撃は、黒井の人差し指で止められて。


何度日本刀で斬り付けても、それらは全て人差し指一本で防がれたのだ。
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