東京ルミナスピラー
宗司が握り締めたハルベルトが、容赦なく秋本へと突かれる。


父と子……と言うにはあまりにも情を感じない一撃。


それを感じ取ったのか、秋本もハルベルトを取り出して宗司に向けて突き付けた。


お互いの武器の穂先が微かに当たってすれ違うが、斧刃の部分が引っ掛かり、動きを止める。


空中で止まった宗司は、あっさりとハルベルトを手放し、線路上に着地するとロングソードを取り出して、上空を向いている秋本の腹部に斬り付けたのだ。


しかし秋本はこの街でも屈指の猛者だ。


クルリとハルベルトを横に回転させ、穂先を地面に突き立ててその攻撃を防ぐと同時に、それは宗司の接近を防ぐ効果を発揮していた。


「クソ親父が！ テメェがママと離婚したのは構わねぇよ！ だったら永遠に俺の前から消えてろ！ あの日から一度も顔を見せねぇのに、こんな時だけ邪魔をするために現れやがってよ！」


ロングソードを柄で防がれた宗司は、また武器を手放して今度はナイフを両手に、高速で突く連撃を放った。


だが、それも秋本には届かない。


細かくハルベルトの柄でそれを受け止めて、実力者としての力を見せ付ける。


その攻防を見て、爛鬼と遊鬼は驚きを隠せずにいた。
< 800 / 1,486 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop