東京ルミナスピラー
扇から、沙也香が放った銃弾が地面へと落下する。


爛鬼はそれを目で追って、地面に落ちるのを確認してから沙也香に目を向けた。


「拳銃なんて物があるんだねぇ。やりにくいったらありゃしない」


パタパタとゆっくり扇を広げながら、爛鬼が怪しく微笑む。


とても武器とは思えないものを手に持って、不気味に微笑む爛鬼を前に、沙也香はそれ以上近付くことが出来なかった。


無論、拳銃が武器である沙也香にとって、近付く意味はあまりなかったが、妙に自信に満ちているその姿は警戒せざるを得ない。


その後ろでは、蘭子と遊鬼が武器を交えていた。


「貫け！ ライトニングピアッサー！」


「刺葬・剣衾(けんぶすま)！」


足を止めた状態から、一瞬でトップスピードになる蘭子の突撃に対し、遊鬼も無数の剣が横に並んで迎え撃つ技を繰り出す。


蘭子の攻撃の特性上、急に止まることが出来ず、その無数の剣に突撃するしかなかった。


身体中に剣が突き刺さり、血飛沫が辺りに飛び散る。


「あはははは！ 面白いように刺さるね！ 猪突猛進ってのはこういうことだね。私はどうやら、こいつとは相性が良いみたいだ」


「痛い。どうしよう、少し困った」
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