東京ルミナスピラー
つまりそれは、元の秋本の強さが、今の宗司の強さの倍ほどあったということか、それともキングが破壊されて以来、操られた状態でレベルを上げられたのかはわからないが、それがますます宗司を苛つかせた。


「気に食わねぇ！ すました顔して俺より強いとでも言いたいのかよ！ いつまでもガキの頃の俺と思うなよ！ 俺は神凪！ 神凪宗司だ！」


ウォーハンマーを振り上げて、超スピードで秋本に向かって振り下ろす。


だが、秋本は後方に飛び退き、ウォーハンマーの打点をギリギリで回避して、ハルベルトを後方の地面に突き刺したのだ。


空中で動きを止めた秋本が、宗司のウォーハンマーの柄の上に乗ってその上を走る。


手を離したハルベルトを再び取り出して、宗司の東部に突き付けるが、それを推測出来ない宗司ではなかった。


「ところがどすこいっ！」


素早く右手で取り出したハルベルト。


宗司はそれを、ウォーハンマーの柄の下に出して、強引に上に跳ね上げたのだ。


柄の上を走っていた秋本の身体が上空に跳ね上げられる。


「俺の勝ちだ！ 残念だったなクソ親父！」


上空と地上で、お互いにハルベルトを構えた両者。


武器が交差し、そしてすれ違った。
< 807 / 1,486 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop