東京ルミナスピラー
それから三日。


結城さんが復活するまで南軍にいたけれど、東軍からの攻撃も緩み、残っている戦力だけでどうにかなるとのことで、俺は北軍に行くことにした。


まもなく聖戦が始まる。


「すまねぇな。こっちはこっちで東軍に備えなきゃならねぇからよ、お前らだけで行ってもらうことになるが」


月影のアジトを出たところで、伊良と千桜さんが見送りに来てくれた。


北軍に行くのは俺と夕蘭の二人だけ。


南軍の他の人は各地点の防衛があるし、大塚さんも今ではすっかり南軍の密偵として動いている。


「いえ、大丈夫です。大人数で行ったところで、どうにもならないことだってありますからね。北軍でも上手くやりますよ。吹雪さん達がいるんですから」


俺がそう言うと、千桜さんが神妙な面持ちで俺の前に歩み出た。


「これは、直接言うべきなのでしょうが……吹雪さんに伝えて欲しいことがあります。愛していると……伝えてくれませんか?」


「いや、そんなの自分で言ってくださいよ気持ち悪い……人に頼むことじゃないでしょ」


やけに良い顔をして何を言うかと思ったら。


まあそうか……あんまり想像したくないけど、肉体関係にあったんだな、千桜さんと吹雪さんは。
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