30歳のクリスマスソング
「この前からラノベ作家。」
「何それ?」



(あき)れ顔で横目で見る女。



「ライトノベル、ラノベ。」
「やけん、何?」


「インターネットの小説。」
「ケータイ小説?」
「まあそうかな。」


「もしかして『(せみ)』ってタイトル?」
「…」


「えっ?アタリ?」
「な訳ないやろ!『蝉たちのクリスマスソング』」


「あんま変わらんやんか」


「でもアンタが書く小説なんか読む人おるんかいな?」

「おるわい!まだ三人やけど。」
「全国に読者おるのに、たった三人?」


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