30歳のクリスマスソング
キスをし始めてどれくらい経っただろう。
多分、1時間は過ぎていた。自分でも信じ難い事実に狼狽《うろたえ》る。教会の壁の隅にかけられてた時計の針は12時半になろうとしてた。
「何か寒くない?」
アタシの上に重なってたリョウを見上げた時、遠くから近づいて来る革靴の音。大股で歩く音からしても男の人に違いない。
ーー誰か来たよ!
リョウを跳ね除けてすぐそばにあった縁台の下に隠れても、余裕の男。
「ほら隠れてよ!」
小声で囁いても「あ?大丈夫だから」と言ってのろのろと腰を上げた。せっかちなアタシは思い切りリョウの手を引いて縁台の下にリョウを引き入れた。
多分、1時間は過ぎていた。自分でも信じ難い事実に狼狽《うろたえ》る。教会の壁の隅にかけられてた時計の針は12時半になろうとしてた。
「何か寒くない?」
アタシの上に重なってたリョウを見上げた時、遠くから近づいて来る革靴の音。大股で歩く音からしても男の人に違いない。
ーー誰か来たよ!
リョウを跳ね除けてすぐそばにあった縁台の下に隠れても、余裕の男。
「ほら隠れてよ!」
小声で囁いても「あ?大丈夫だから」と言ってのろのろと腰を上げた。せっかちなアタシは思い切りリョウの手を引いて縁台の下にリョウを引き入れた。