溺愛フレグランス


今週末は連休のため月曜日まで休みだった。
村井さんの計画は、私と朔太郎、そして石田さんも誘う事になっている。
どうやら石田さんの予定が日曜日の夜しか空いていないらしく、だから、日曜日の夜に変更になった事を朔太郎に伝えなければならない。
私はその旨と待ち合わせ場所をラインで送った。
一時間後、朔太郎から了解の二文字が送られただけだった。

ここ最近、朔太郎の事ばかり考える。
朔太郎への自分の愛情の種類が分からなくなっていた。
そんな時、私は大好きな由良ちゃんに相談をする。マッチングアプリに関しては博士の由良ちゃんもこういう幼なじみの関係の事情にはまるっきり疎い。
でも、だからこそ、単純で素直なアドバイスをもらえた。

「晴美さん…
愛情に種類なんてないと思います。
晴美さんの心の中のコップが誰でいっぱいになるかだけの話なんだと思うんです。
幼なじみとかマッチングアプリとか関係なく、コップを誰がいっぱいにするかだけの話ですよ、きっと」
「いっぱいって、どんな感情でも?」
「はい、どんな感情でも、です。
喜怒哀楽関係なくどんな感情でも、コップをいっぱいにする人を愛してるんだと私は思います」


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