翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
いつものごとく、午前の授業もちんぷんかんぷんなまま時間だけが過ぎ、待ちわびたお弁当タイムが来た。
「華世ちゃんあのさ」
実は朝からずっとこの時を待っていた。
ご飯を食べながらリラックスした雰囲気でなら聞けそうな気がして。
華世ちゃんには他校に彼氏がいるから
まさに聞くに打ってつけ。
なっちゃんには聞けないし、ちょっと言えない。だって翔ちゃんと同じクラスだもん、絶対無理。
なんか、変にドキドキしてきた。
「あのさ、華世ちゃんはさ……彼氏君との仲はどの程度進展しているのでしょうか」
緊張のせいで変にかしこまった言い方になって、すごく変態チックな言い方になっちゃった!いかん。ちゃんと言い直さないと。
「いや、迫られたことってあるのかな、と。迫ったことでもいいんだけどね」
小声で呟いたら華世ちゃんは食べていた卵焼きを喉に詰まらせてしまった。
だよね、言い直さなきゃよかったって今猛烈に思ってる。
更に変態度増しちゃったから!