翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?

押し問答が続いたあげく、結局は昨日のことを話すしかなくなってしまった。


でも華世ちゃんの怒りが尋常じゃなかったから背中のあれが外れたことはなかったことにして、キスされそうになったと白状した。


でもひどい高熱のせいで意識は朦朧としていたし、未遂で終わったんだとそこを強調して冷静に説明したつもり。


実は昨日、あのあと。
翔ちゃんの下から自力でなんとか這い出した私は、眠っている彼に冷却シートを貼りまくってタオルケットを掛けると宮辺家から逃走した。


実日子さんに早めに連絡したこともあって、翔ちゃんは今日ちゃんと登校していて、実は今朝だって廊下ですれ違ってしまった。


元気になっていて安心したけど、
とにかく気まずいったらなかった。
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