翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
「あのね、あの、えと」
でもいざ報告しようとしたら、
ものすごく緊張してしどろもどろ。
それ夢だよ、ってクールななっちゃんにズバンと指摘されたらどうしようって。
「あのさ、言う気マンマンだったのにいきなり恥じらうのやめて?こっちが恥ずかしくなるじゃん。もう言わなくていいよ、だいたいわかってる」
委員会の仕事あるんだよね、ってほんとに教室に戻ろうとするなっちゃんの肩をガシと掴んだ。
「なっちゃん、これ夢なのかな?夢じゃないと言って?」
なっちゃんは呆れ顔で、私は泣きべそ。
「夢じゃないよ、よかったね。彼女になったんでしょ、こっちとしてはやっとかよって感じ。まさか宮辺が美緒より鈍感だったなんてね」
苦笑して小さなため息をついてから、なっちゃんは頭をよしよししてくれた。
「だよね?わたし翔ちゃんの彼女になったんだよね?ランクアップしたんだよね?」
「したした。しました」
「どーしよう!
なっちゃん可愛くなれるメイク教えて」
「はいはい」
「わたし一人じゃ髪も巻けない!」
「大丈夫。練習しよ」
温度差半端ないけど
なっちゃんが神様に見えるよ。