会長。私と恋のゲームをしてください。
「夏樹ちゃん!?」



突然のことに驚く私。

階段を数段上ったところで、夏樹ちゃんは足を止めて振り返る。



「これから作戦会議だからねっ!」

「作戦会議!? なんの!?」



思わず大きな声を上げてしまう。


しーっ、と夏樹ちゃんは唇に人差し指を当てる。



「お兄ちゃんと美雪ちゃんのデート大作戦スペシャル! だよっ?」

「で、デートじゃ、」

「デートなのっ!」



……デート。

デートって言うのかな。

レストランに行くだけなのに。


でも。

デートと呼べるなら、デートしたい。


会長と……。



「ってことで! 作戦会議だよ!」



夏樹ちゃんの部屋にお邪魔した私は、鏡の前に座らされた。
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