会長。私と恋のゲームをしてください。
「できた! この色合いが美雪ちゃんに似合うと思う!」



夏樹ちゃんが選んでくれたのは、ピンクベースの柔らかい色合いのアイシャドウやチーク。

オレンジ色のチークもあったけど、私にはピンク色が似合うってこと……?



「美雪ちゃん! これ使って、自分でメイクしてみて!」

「えっ。私、メイクしたことないから……」

「そうなの!?」



やり方が分からない、と言うと、夏樹ちゃんはもうひとつ鏡を取り出し、テーブルの上に置いた。



「私も隣で一緒にやるから、真似してね!」

「……うん!」



夏樹ちゃんの優しさに感謝の気持ちがあふれてくる。


メイクのやり方も分からない私のために、一生懸命教えてくれる優しさ。

温かい気持ちでいっぱいだ。



「まずはー……」
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