会長。私と恋のゲームをしてください。
私はワンピースと一緒に夏樹ちゃんを抱きしめた。
「ありがとう。嬉しい」
「うんっ!」
夏樹ちゃんは目に涙を浮かべながら笑った。
「だけど、なんで……?」
なんで私にお礼をしたいと思ったんだろう。
その答えはすぐに教えてくれた。
「美雪ちゃんがヘアアレンジしてくれたときから、人から見られる視線も、人を見る視線も変わったの。そしたらね、本当に仲良くなりたい、って友達が出来たんだ!」
「そっか。良かったね」
「うん! だから、ありがとうなんだよ!」
……そう言ってくれてありがとう、だよ。
でもね。
私は何もしていない。
ちょっと髪の毛をいじっただけで。
変われたのは夏樹ちゃん自身の力なんだよ。
私はそう思う。
だけど、それを今、言ってしまったら、このワンピースに込めた夏樹ちゃんの思いを踏み潰してしまうことにもなるから。
私はその気持ちを大切に受け取ることしかできない。
「ありがとう。嬉しい」
「うんっ!」
夏樹ちゃんは目に涙を浮かべながら笑った。
「だけど、なんで……?」
なんで私にお礼をしたいと思ったんだろう。
その答えはすぐに教えてくれた。
「美雪ちゃんがヘアアレンジしてくれたときから、人から見られる視線も、人を見る視線も変わったの。そしたらね、本当に仲良くなりたい、って友達が出来たんだ!」
「そっか。良かったね」
「うん! だから、ありがとうなんだよ!」
……そう言ってくれてありがとう、だよ。
でもね。
私は何もしていない。
ちょっと髪の毛をいじっただけで。
変われたのは夏樹ちゃん自身の力なんだよ。
私はそう思う。
だけど、それを今、言ってしまったら、このワンピースに込めた夏樹ちゃんの思いを踏み潰してしまうことにもなるから。
私はその気持ちを大切に受け取ることしかできない。