会長。私と恋のゲームをしてください。
「夏樹ちゃん、ありがとう! ……早速、着てみてもいい?」

「……うんっ!」



後ろ向いているね! と言って、夏樹ちゃんはくるっと私に背を向けた。

そんな姿も愛しかった。


私はワンピースに袖を通す。

後ろファスナーで慣れてないこともあってか、着るのに時間はかかったけど。

サイズはぴったりで、私のために選んでもらった洋服なんだ、って改めて実感する。



「着られたよ」



その言葉にぱっと振り返る夏樹ちゃん。

顔をぱぁぁ、と華やかせて。



「かっ、」

「か?」

「可愛いっ! やっぱり似合う! 美雪ちゃん、可愛い!」



“似合う”“可愛い”と何度も言われると照れてしまう。

私が私じゃないみたいで、恥ずかしいけど。


夏樹ちゃんの気持ちがたくさんこもっている、私の姿。

それは純粋に嬉しかった。



「明日、これ着て行くね。ありがとう」

「美雪ちゃん大好き!」



抱きついてきた夏樹ちゃんを抱きしめ返す。
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