会長。私と恋のゲームをしてください。
「帰るか」

「あっ、でも……」



服が破けていて。


これじゃ、帰れない……。


会長は私の言いたいことを察してくれたのか、私を抱きしめ……。

ひょいっ、と持ち上げた。


これって、お姫様抱っこ……?



「ほら、ちゃんとつかまっていろ」

「はいっ」



私は、破れた部分が見えないように、会長の首に腕を回した。


会長にお姫様抱っこしてもらうなんて、夢のまた夢みたいだ。


私は、会長の体温を感じながら、首筋に顔をうずめた。
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