会長。私と恋のゲームをしてください。
会長が何か言いかけているのは分かっていた。
だけど、その言葉は聞きたくなかった。
聞いてしまったら、私の覚悟が揺らいでしまうと思ったから。
下駄箱……。
どうしようか。
……みんなが居なくなってから片付けよう。
私は鞄を握り締めて職員室へ向かった。
無事、来客用のスリッパを借りることが出来た。
生徒指導の先生には、『なにがあった』と、問い詰められてしまったけど。
私は『なんでもないです』と、笑顔で切り抜けた。
スリッパのパタパタ、という音が廊下に響く。
生徒たちは、教室でホームルームの準備をしている時間だろう。
それでいいんだ。
誰も居ない廊下。
それが、少し寂しくて。
だけど、ありがたかった。
もう、笑顔を作らなくていいのだから……。
口角が自然と下がってくる。
ひとりで廊下を歩いていると、私の下駄箱が見えてくる。
あの角を曲がったら、私の汚れきった下駄箱が目に飛び込んでくる。
そう、覚悟して下駄箱に目を向けたのに。
だけど、その言葉は聞きたくなかった。
聞いてしまったら、私の覚悟が揺らいでしまうと思ったから。
下駄箱……。
どうしようか。
……みんなが居なくなってから片付けよう。
私は鞄を握り締めて職員室へ向かった。
無事、来客用のスリッパを借りることが出来た。
生徒指導の先生には、『なにがあった』と、問い詰められてしまったけど。
私は『なんでもないです』と、笑顔で切り抜けた。
スリッパのパタパタ、という音が廊下に響く。
生徒たちは、教室でホームルームの準備をしている時間だろう。
それでいいんだ。
誰も居ない廊下。
それが、少し寂しくて。
だけど、ありがたかった。
もう、笑顔を作らなくていいのだから……。
口角が自然と下がってくる。
ひとりで廊下を歩いていると、私の下駄箱が見えてくる。
あの角を曲がったら、私の汚れきった下駄箱が目に飛び込んでくる。
そう、覚悟して下駄箱に目を向けたのに。