会長。私と恋のゲームをしてください。
日付が変わり、朝になる。

窓を開けると、生ぬるい風が部屋に吹き込んでくる。


もう、6月末だもんね。

そろそろ7月にある文化祭にむけて本格的に動いていかないと。


そう思う反面。

今の私に生徒会の役員が務まるのか不安になってくる。


多分、学校に行ったらいじめにあう。

それはしばらく続いてしまうものだと覚悟している。

そんな中、生徒会の仕事が出来るだろうか。

生徒会メンバー以外の生徒と話し合いの場面は絶対に出てくるはず。

クラス店の話し合いや、学校の装飾。

生徒会が生徒を引っ張っていかなくちゃいけない。

そうなれば、裏方だけの作業をする……、なんて出来ない。


今の状況をなんとかしなきゃ。


そして。

会長との関係。

昨日の夜も、ギスギスした雰囲気のまま就寝時間になってしまった。


これで、制服に着替えてリビングに下りたら、会長と顔を合わせることになる。

いつもと変わらず『おはようございます』と言いたい。

返事は返ってくるのかは分からないけれど……。


それでも、動かなきゃなにも始まらない。

何度も自分に言い聞かせて、私は制服に着替えた。
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