会長。私と恋のゲームをしてください。
バサバサッ。

床に大量の紙くずが落ちる。

それもしわくちゃにされたような紙くず。


……今日も悲惨な状態だった。


下駄箱に入っていたのはしわくちゃの紙くずだけ。

大事な上履きは見当たらなかった。


大きなため息を心の中で吐く。

いつまでこんなことが続くんだろう。


私は、足元に散らばった紙くずを拾う。


……写真?


足元に散らばっている紙くずに写されていたもの……。

くしゃくしゃだし、破かれていたけれど、それは紛れもなく写真だった。

その写真は、昨日、公園で理樹くんが見せてくれた写真と同じものだった。


会長に抱きしめられている私。

胸が痛くなった。

会長と過ごした時間を、こんなかたちで引き裂かれるのは耐えられなかった。
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