会長。私と恋のゲームをしてください。
「聞いているのか?」



パイプ椅子に座っている私を見下すように、上から睨む会長。



「この量はさすがに……」



会長は表の顔と裏の顔があるんです。

私を除く、全校生徒の前ではニコニコ王子スマイル。

私に見せるのは鬼の形相だけ。


本当に嫌になっちゃう。

なんで、生徒会に入っちゃったんだろう。


机の上にドンッと置かれた、山積みの資料を前に心の中でため息をつく。

会長に逆らったら何を言われるか分からないから、とりあえず頑張るかぁ……。


なんて思っていると。
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