会長。私と恋のゲームをしてください。
朝からバタバタしたなぁ、と思いつつ、会長と学校へ向かう。

相変わらず、生徒からの視線は痛いけど。

会長が隣にいてくれるだけで、心が軽くなる。



「今日の昼休み。臨時で生徒会のミーティングやるから」



会長の言葉に私は頷く。



「昼休みにやるのは、珍しいですね」

「文化祭が迫ってきたからな」



そうか。

文化祭のこと、すっかり忘れていた。


文化祭って、あと2週間後だよね……。

気を引き締めて生徒会の仕事をがんばろう。


そう思っていると、あっという間に学校に着いた。


相変わらず下駄箱の中はゴミだらけだったけど、気にしないように頑張った。

会長は心配して怒ってくれたけど、こんなことをしている犯人が分からないのでどうしようもない。

会長の気持ちは嬉しかったけど。



「……じゃあ、昼休み」

「はい」



私たちはそれぞれの教室へ向かう。

教室にいるのは憂鬱ではあるけど、私の心の中に会長がいてくれると思うと強くなれるような気がした。
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