会長。私と恋のゲームをしてください。
気を引き締めなきゃ。

私はお弁当箱を握り締め、生徒会室へ向かう。


生徒会メンバーとして文化祭を進めていくのは、私にとって初めてのこと。

そもそも生徒会メンバーになって数ヶ月しか経っていない。

私も力になれるよう、全力で頑張ろう。


そう思って歩いていると。



「いったーいっ!」



私の真横で大きな声が聞こえた。

びっくりして声のするほうを向くと、女子生徒がうずくまっていた。

その女子生徒の横に、背中をさすってあげている3年生らしき女の人。

うずくまっている生徒の友達のような空気感。


お腹でも痛いのだろうか。

……声をかけてみる?

真横で大きな声を出されたら、無視することもできない。


私は恐る恐る、うずくまっている女子生徒に声をかけた。



「大丈夫ですか?」



私が声をかけると、背中をさすってあげている3年生が廊下に響き渡るような大きな声を出した。



「はぁ!? あんたがぶつかってきたんでしょ!?」



えっ。

私はその場で固まってしまった。
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