会長。私と恋のゲームをしてください。
「……会長が体育の授業のときに、鍵を盗みました」
片方の女子生徒が、震える声で言う。
はあ、と大きなため息をつく会長。
そのため息にさえ、震え上がる2人。
「お前たちがしたことは許されることではない」
会長の言葉が、静かな廊下に響く。
「だけど、鍵の管理を怠った俺も悪かった」
やっぱり会長はすごい。
会長の一言があるだけで、ここにいる全員の気持ちが救われる。
「北澤。2人をどうしたい?」
……どうしたいか。
会長が私の気持ちを聞いてくれる。
それが嬉しかったし、彼女たちも反省しているみたいだし。
「これからは充実していると言えるような、毎日を送ってください」
多分、この2人は会長のことが好きなんだろう。
嫉妬からの怒りに任せて、今回のような出来事を起こしたのだと思う。
その気持ちは分からなくもないけれど。
限りある“高校生活”という時間を無駄に過ごして欲しくない。
大人になって後悔するような生活は送って欲しくない。
それは、私も同じ。
限りある時間を、負の感情で過ごしたくない。
だから、私は彼女たちを許すんだ。
……会長の顔を見れば、少しだけ。
少しだけ優しい笑みを浮かべていた。
「もう、こういうことは二度とするなよ」
彼女たちは、最後に頭を下げて走っていった。
廊下には、私と生徒会のメンバーだけが残っている。
片方の女子生徒が、震える声で言う。
はあ、と大きなため息をつく会長。
そのため息にさえ、震え上がる2人。
「お前たちがしたことは許されることではない」
会長の言葉が、静かな廊下に響く。
「だけど、鍵の管理を怠った俺も悪かった」
やっぱり会長はすごい。
会長の一言があるだけで、ここにいる全員の気持ちが救われる。
「北澤。2人をどうしたい?」
……どうしたいか。
会長が私の気持ちを聞いてくれる。
それが嬉しかったし、彼女たちも反省しているみたいだし。
「これからは充実していると言えるような、毎日を送ってください」
多分、この2人は会長のことが好きなんだろう。
嫉妬からの怒りに任せて、今回のような出来事を起こしたのだと思う。
その気持ちは分からなくもないけれど。
限りある“高校生活”という時間を無駄に過ごして欲しくない。
大人になって後悔するような生活は送って欲しくない。
それは、私も同じ。
限りある時間を、負の感情で過ごしたくない。
だから、私は彼女たちを許すんだ。
……会長の顔を見れば、少しだけ。
少しだけ優しい笑みを浮かべていた。
「もう、こういうことは二度とするなよ」
彼女たちは、最後に頭を下げて走っていった。
廊下には、私と生徒会のメンバーだけが残っている。