会長。私と恋のゲームをしてください。
「理樹。ちょうど良かった」



会長が理樹くんを呼び寄せる。



「理樹もミスターコン出場決定だ」

「えっ」



目を丸くして驚く理樹くん。

理樹くんは『なんで俺が?』と思っているのだろう。

だけど、理樹くんも一般的な目で見たら“イケメン”の部類に入るからなぁ。

幼馴染としてみても、理樹くんは格好いいと思う。

私からすると“頼れるお兄ちゃん”って感じだけど。



「そういうことで。みんなよろしく頼む」

「はいっ」



会長の言葉に、私たちの気持ちが引き締まる。

頑張ろう。

ここにいる、ひとりひとりが、そう思っているはず。



「昼休みも終わりだ。今日は解散」



会長の言葉で、私たちはそれぞれの教室に戻った。


文化祭まで残り3日。

不安と期待が膨らむ。


それにしても、ミスコン・ミスターコン……。

もちろん、司会進行として会場を盛り上げなきゃって不安はある。

だけど、会長がミスターコン出場者に選ばれたことが、モヤモヤする。
< 244 / 287 >

この作品をシェア

pagetop