会長。私と恋のゲームをしてください。
「……今、撮った?」

「うん! お兄ちゃんに送ろう、っと!」



待って、と言う前に、夏樹ちゃんは会長宛てに写真を送信していた。


やることが早い……。



「お兄ちゃん、気づいてくれるかなー」



楽しそうな夏樹ちゃんとお友達さん。

しばらく3人で話していると。



「おい」



後ろから低い声と、夏樹ちゃんの嬉しそうな声。

恐る恐る振り返れば、会長が不機嫌全開の顔で立っていた。


ざわめく教室。



「あ、お兄ちゃん!」

「会長……」



会長に腕をつかまれたかと思うと、思い切り引っ張られた。

そのまま、ずるずると引きずられていく。

あっという間に教室から連れ出された。



「スカート、短すぎ」

「え?」

「露出多すぎ」



会長が着ていたブレザーを脱いで、それを私に投げてきた。

受け取ったけど、これはどうすればいいの?


戸惑う私に会長が言う。
< 264 / 287 >

この作品をシェア

pagetop