会長。私と恋のゲームをしてください。
「着ていろ」



会長のブレザーを!?


会長のブレザーを私が着ていいのかな……、なんて思っていると。



「早くしろ」



と、お叱りが飛んできた。


慌ててブレザーに手を通す。

私が着るとブカブカだなぁ。

袖から手が出ないよ。


なんて思っていると、会長に紙を渡された。



「生徒会の仕事だ」



その紙は、文化祭2日目に開催される、ミスコン・ミスターコンについての資料だった。



「打ち合わせ行くぞ」



会長に腕を引っ張られる。


あ、クラスの人に一言、言ってこなきゃ……、と思って振り返って教室を見ると。

里穂ちゃんと夏樹ちゃんが、教室のドアから顔を出していた。

さっさと行ってきな、と合図を出してくれている。


……全部、見られていたのね。


私は、片手で『ごめん』と伝えてから、会長のあとをついていった。
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