会長。私と恋のゲームをしてください。
「美雪。お父さんは、ぎりぎりまで大家さんに説得していたのよ」

「そんなこと……っ!」



説得していたって、説得できていなかったら意味ないじゃんっ。

家がなくなるんだよ!?

学校にも通えるのか分からない。

私たちはこれからどうするつもりなの!?



「家はどうするの!?」



声を荒らげる私とは反対にお母さんは穏やかな声。

それが、私をさらにいらつかせた。



「お父さんとお母さんは、それぞれの実家に行くわ」



それって、つまり。



「どちらについてくるかは、美雪が決めなさい」



そういうことだよね。

お父さんか、お母さんについていくのか……。


どっちも嫌だよ!


だって、お父さんの実家もお母さんの実家も県外だもん!

今の高校に通えなくなるってことでしょ?

転校ってことでしょ。

生徒会の仕事もあるのに、中途半端にやめられないよ!
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