会長。私と恋のゲームをしてください。
「夏樹はうるさいから黙ってろ」

「えーっ。なんで!」



会長の言葉に頬を膨らます夏樹ちゃんの姿は可愛い。

兄妹揃って、本当に美男美女。



「北澤。荷物は適当に置いて、ソファに座ってろ」



そう言って会長は、私のリュックをカーペットの上に置いてくれた。




「あ、ありがとうございますっ」

「おう」



会長は私に背を向けて、カウンターの向こうにあるキッチンへ向かっていった。

そ、ソファに座っていろ、と言われたけど、本当に座っていいのかな。

会長も夏樹ちゃんも立っているのに、1番最初に座るなんておこがましい。


とりあえず、ショルダーバックはリュックの横に置かせてもらった。


どうしよう。


そう思っていると、夏樹ちゃんが私の腕をつついた。
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