会長。私と恋のゲームをしてください。
生徒会に入ると、決まったときには周囲から冷たい視線を浴びた。



『なんで地味子が、“華の王室”に入るの?』

『ただの召使いみたいよね』

『ふさわしくない』



そんな悪口は、聞きたくなくても聞こえていた。

だから、会長は私のことが嫌いなんだろう。


地味でなんの取り柄もない私が入るとなれば、生徒会の品格が落ちる、と思っているんじゃないの?

私だって、希望して生徒会に入ったんじゃない。


ただ、学年トップレベルの成績だから。

先生たちの推薦で、生徒会に入ることが決められてしまった。


もっと、勉強サボっておけばよかったかな。

でも、それは私の性格に合わないし。



「はあ」



ため息なんて吐きたくないけれど、吐いてしまう。



「北澤。ため息吐くなら、帰れ」



会長のお叱りが飛ぶ。



「……すみません」



今度は心の中でため息を吐いてから、山積みにされた資料に手をかける。


そこで気づいた。
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