会長。私と恋のゲームをしてください。
普通の女の子だったら、会長に惚れてしまうだろう。

可愛い女の子だったら、会長と自信を持って接することが出来るだろう。

美少女だったら、会長の隣を堂々と歩けるだろう。


私は。


“地味子”だから。


会長に恋心を抱いても無駄だ。

相手にされるはずがないから、好きとかそういう感情は持たないほうがいい。


って、なんで私はこんなことを考えているんだろう。

まるで、会長のことを好きになりそう、と言っているようなものじゃん。


そんなこと……。



「なに考えているんだ。片付けて学校行くぞ」



手に持っていた食器たちが消えたと思ったら、会長が片付けてくれた。

考え事していて食器も片付けられないなんて。

自分でも自分のことが分からない。

本当に、私、どうしたんだろう。


昨日から会長のことばかり考えている。
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