幸せの鐘
「俺にとって杏は特別な存在なんだ。
だから、俺に甘えててくれ。」
初めて人に頭を撫でられた。
「わかった・・」
「いい子だ。
出かける準備しといて。
外に食べに行く。」
蒼汰君がシャワーを浴びにいってる間に
私の数少ない服の中から選んで
準備をして待った。
「行くぞ。」
下に降りるとこの前と同じ迎えの車が止まってた
「よろしくお願いします。」
車は高級ブランドが立ち並ぶ
通りに止まった
「飯は後からな。
とりあえず杏の好きな服を買う。」
「え!?私の服!?
買わなくていいよ!」
「駄目だ。
ほら入るぞ。」
中に入るとすごくお上品な店員さんが
蒼汰君の所に小走りでやってきた
「新崎様お待ちしておりました。」
うわぁ・・この人蒼汰君に色目使ってる。
女の人は私を見るとキッと睨んだ。
蒼汰君は気づいてない。
「杏、サイズを測ってもらえ。」
この人に測られるの・・?
すごい嫌だ・・
「こちらにどうぞ。」
顔わ笑ってるけど目の奥が笑ってない。
蒼汰君が見えないところに来ると
女の人は大きなため息をついた。
「あなた、新崎様の何なの?」
「えっと・・」
「ただのセフレでしょ?
ま、あんたみたいなガキを
セフレでも相手しないでしょうね。」
セフレって・・
そんなの人生で一度もしたことないよ。
「私は一度抱かれたけどね。」
その言葉に胸が痛んだ
サイズを嫌々測った後蒼汰君の所に戻った