幸せの鐘

「転校生?」



「このクラスに来るらしいよ。」




ある日の朝、麻友が教えてくれた
転校生の話し。




他の人たちは受験勉強で忙しい中
変な時期の転校生だなぁ




親の転勤か何かかな?




HRの時間になって先生が入ってきて
続けて入ってきた男の転校生を見て
クラス中がざわついた。





「ねぇあの人カッコいいね!」



周りの女の子達が興奮するのも分かる




だってかなりカッコいいから。




でも、この人誰かに似てるような・・




その誰かがわからない。





「一ノ瀬 来人です。
短い間ですがよろしくお願いします。」



「一ノ瀬は一番後ろの席に座ってくれ。」




それは私の隣の席。



「よろしく。」



「うん、よろしくね。」



一ノ瀬くんはニコッと笑って席に座った



休み時間になると、すぐに人気者になった
一ノ瀬くんの周りには人だかり。





「すごい人気だね。」



「ほんとだね・・」



「でも、私苦手だなぁ。

杏は?」


「うん、、ちょっと私も苦手かも、、」




昼休みになって他のクラスからも
人が集まってきてうるさくなってきたから
二人で屋上に来た。


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