幸せの鐘

「私が筆箱忘れてた日
一ノ瀬くんが私の筆箱取ってたんじゃない?」



そう言うと顔を下に向けて
肩を震わせながら笑いはじめた。




「あははははは!

いつ気づくか待ってたんだよ!
君が鈍感で助かったよ。

新崎の固い守りを緩めてくれたからね。」



「どういう事?」




「俺の本当の名字は三鷹。

三鷹組若頭の弟。
兄貴に言われて君に近づいたんだ。
新崎蒼汰の大切な者を壊せってね?」




どうしよう。。


体が震えて動かない。




早く蒼汰くんに知らせたいのに。。



新崎組に裏切り者はいない



私のミスだって。。




あのペンを処分しない限りずっと
情報が漏れ続ける。




最強と言われてる新崎組も
情報がだだ漏れじゃ勝ち目がない。。



「おっと、、


連絡はさせないよ?」




ドス




「うッ。。」




一ノ瀬くんに鳩尾を殴られて
意識が遠のいていく。



薄れていく中で私はポケットの中の
スマホを操作した。




お願い。。



出て。。




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