幸せの鐘

違うよ裏切ったんじゃない。。



間違ってることを正そうと
してるだけだよ。。



お願いだから気づいて。




「来人、お前俺を裏切るなら
ここで自害しろ。

親父には抗争で死んだって伝える。」



何言ってるのこの人。。




体が痛いはずなのに私は立ち上がって
三鷹の前に立った。




バシッ!



私は三鷹の頬を打った。



「いい加減にして。

あんたは自分が正しいって思ってるけど
今一番正しいのは一ノ瀬くん。
あんたは、逆恨みしてるだけ。
自分の失敗を蒼汰くんたちに
押し付けてるだけ。

いい加減気づきなよ。

あんたの勝手でどれだけの人が怪我をして
組のトップを裏切ってることに
傷ついてるか。」



殺されるかもしれない・・




でも、一ノ瀬くんが勇気を振り絞ったんだよ



それを無駄にできない・・



「お前今時分がどんな状況か
わかってんだろうな?」



「わかってる。

殺される覚悟で言ってる。」




三鷹の目をまっすぐに見た。



本当は優しい人なんだと思う。



だけど、自分の暴走を止められなくなってる




「杏、上出来だ。」




いつのまにか私の隣に立っていた蒼汰くん。



「三鷹、お前もうわかってんだろ?

こんな事無意味だって。」




「わかってる・・

なんでだろうな。お前の嫁さんに
痛いとこつかれて体が動かねぇ・・」


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