幸せの鐘
「3人って有名人なの、、?」
蒼汰君にそう聞くとなぜかびっくりした
顔をして私を見た。
「あれ、杏ちゃん蒼汰の事知らないの?」
「すいません、、」
「蒼汰説明してなかったのか?」
「知ってると思ってた。」
悠馬君と和希君はため息をついて
私の前に座った悠馬君が話してくれた。
「杏ちゃんは、新崎組って知ってる?」
「知らないです。」
「簡単に言えば、蒼汰はヤクザ。」
ヤクザ!?
蒼汰君が!?
てことは悠馬君と和希君も?
でも、ヤクザって怖い人がいるって思ってた
「蒼汰は新崎組て言って世界でも
トップに君臨する組の若頭。
将来新崎組の組長になる男。
で、俺と和希が蒼汰の側近兼親友。」
「なるほど、、」
「俺たちが怖いか?」
蒼汰君が少し不安そうに私を見てる。
今事実を言われても3人が
怖いって気持ちは全然ない。
「怖くないよ。
だって、私のこと助けてくれたから。」
「そうか。良かった。」
蒼汰君の顔の表情が緩んだ。
その姿を見て悠馬君と和希君は
びっくりしてる様子。
「じゃ、また後で迎えに来る。」
そう言って二人は部屋から出ていった。
「ねぇ、蒼汰君?」
「なんだ?」
「お腹すかない?」
「確かに。
俺料理できねぇ・・」
「私が作るよ!」
これでも料理は得意。
毎日のように作らされてたから。
冷蔵庫を開けると材料がたくさん入ってる
さっき何が好きか聞いたら朝は和食派だって
言ってたから焼き魚とお味噌汁と卵焼きを
作って机に並べた。
「すげぇうまそう。」
「お口に合うかわからないけど。」
蒼汰君がお味噌汁を口に運んだ。
一応味見はしたけど・・
「すげぇうまい。
まぢでうまいよ。」
「良かったぁ・・」
それから蒼汰君はペロリと食べた。