幸せの鐘
ガタン!
蒼汰くんは立ち上がって私の方に来た。
私の前に膝をついて座った蒼汰くんは
私の両手を大きな手で包んでくれた。
「杏、不安なんだろ?」
「どうして、、わかるの?」
すごくすごく不安だった。
妊娠がわかって私がこのお腹の子に
ちゃんと愛情を注げるのか。
親から虐待を受けた子供は
自分の子供に虐待をする事があるって
聞いた事があった。
「杏の顔を見たら分かるよ。
でも、杏と俺なら大丈夫だ。
杏は誰よりも優しくて強い。
だから絶対に大丈夫だ。」
「うん、、ありがとう、、蒼汰くん。」
蒼汰くんは優しくお腹を撫でてくれた。