無口な彼の熾烈な想い
「何人ぐらいのスタッフで運営する予定?」

「今日は愛護協会の人が3人と私の計4人だね。ワンちゃんが5匹とネコちゃんが6匹参加するって聞いてる」

そんなの、本来動物好きな絢斗には楽しみでしかない。

゛不規則な自営業でもあるため、現状、俺自身が保護動物を飼うことは難しいが、鈴と結婚したら是非とも動物を飼いたい・・・゛

同時に、そんな思いが絢斗の頭をかすめたのだが、

当たり前のように思い浮かんだ鈴ありきの未来予想図に、絢斗は耳まで赤くしてうつむくことになった。

「どうしたの?顔が赤いけど熱でもあるんじゃないの?」

突然顔を赤くした絢斗を心配する鈴だが、今までの会話から顔を赤らめる原因は思い浮かばない。

それでも心配になった鈴は、敢えてベタな質問を投げ掛けてみることにした。

「いや、将来鈴と動物を飼って暮らすことを想像したら、なんか照れ臭くなった」

゛そんな顔されたらこっちの方が照れてまうやろ゛

意外な切り返しをされた鈴も、将来に想いを馳せて真っ赤になる。

中学生レベルのお粗末な恋レベルでも、当人同士にしてみれば真剣そのもの。

ここに兄や姉たちがいなくて良かった、と絢斗と鈴は心から思うのだった。

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