無口な彼の熾烈な想い
鈴は再び絢斗のもとへ戻ると、シロフクロウのぬいぐるみを掴んだ絢斗の右手を再度持ち上げ、
「私は、このブサカワシロフクロウが大好きなのですが、絢斗さんはそんな私の趣味をユニークだと笑いとばしてくれました。呆れるでもなく、バカにするでもなく」
と語った。
夫婦は、鈴が言わんとすることを理解したのだろう。
鈴や絢斗を見ようとはせず、俯いてばつが悪そうにしている。
「私はそんな理解のある絢斗さんが素敵だと思うし大事にしたいとも思っています。彼とだからこそ、この動物園も楽しめているし来て良かったなと初めから満足しています。せっかくの動物園です。あなた達もどうか偏見などは持たずに、素直な気持ちで子供達や動物に向き合って良いひとときをお過ごし下さいね」
鈴は、ペコリと夫婦にお辞儀をすると、
「君たちもこのシロフクロウの本物を見てあげてね。とっても面白い顔をしているのよ?」
と、子供達にささやいた。
「うん。絶対に見るよ。そのお人形もかわいいね」
「そうでしょう?」
鈴と子供達のやり取りに、絢斗の知り合いらしい夫婦は
「悪かった」
「今までもからかって、ごめん」
と、軽くではあるが絢斗に頭を下げた。
「いや・・・別に」
いいよどむ絢斗の腕に、フンヌと自分の腕を絡めると
「絢斗さん、これを買って貰ったら次はホワイトタイガー見に行こうね。さっき見たいって言ってたでしょ。男らしいの好きだもんね?」
そう言って、鈴は四人家族に手を振り、その後は一度も振り返ることなく意気揚々とレジに向かって歩き出すのだった。
「私は、このブサカワシロフクロウが大好きなのですが、絢斗さんはそんな私の趣味をユニークだと笑いとばしてくれました。呆れるでもなく、バカにするでもなく」
と語った。
夫婦は、鈴が言わんとすることを理解したのだろう。
鈴や絢斗を見ようとはせず、俯いてばつが悪そうにしている。
「私はそんな理解のある絢斗さんが素敵だと思うし大事にしたいとも思っています。彼とだからこそ、この動物園も楽しめているし来て良かったなと初めから満足しています。せっかくの動物園です。あなた達もどうか偏見などは持たずに、素直な気持ちで子供達や動物に向き合って良いひとときをお過ごし下さいね」
鈴は、ペコリと夫婦にお辞儀をすると、
「君たちもこのシロフクロウの本物を見てあげてね。とっても面白い顔をしているのよ?」
と、子供達にささやいた。
「うん。絶対に見るよ。そのお人形もかわいいね」
「そうでしょう?」
鈴と子供達のやり取りに、絢斗の知り合いらしい夫婦は
「悪かった」
「今までもからかって、ごめん」
と、軽くではあるが絢斗に頭を下げた。
「いや・・・別に」
いいよどむ絢斗の腕に、フンヌと自分の腕を絡めると
「絢斗さん、これを買って貰ったら次はホワイトタイガー見に行こうね。さっき見たいって言ってたでしょ。男らしいの好きだもんね?」
そう言って、鈴は四人家族に手を振り、その後は一度も振り返ることなく意気揚々とレジに向かって歩き出すのだった。