パリへ追いかけてまで

「あ! 萌、ゴメン! 
これから大学の友達と合コンなんだ〜。
そろそろ行かなきゃ。」

「エッ? 佐藤さんに告白するのに、合コン?」

「え! 亮くんは好きだけど、出会いも大切だからいろんな知り合いが多いと、何かと便利でしょう!」

「はあ〜…… 舞。私もう少しココにいるね」

「じゃあ、お金… 私の分。 
パリに行く前にまた、連絡して〜」

「うん。気をつけてね!」

「ありがとう。 じゃあね!」


舞は、足早にカフェを出て行った。

舞の亮への好きは、"条件が好き" で、亮の人間性が好きとは 違った。

亮が気の毒に思えたし、
舞とは付き合って欲しくないと思った。


亮は、本当に真面目で思いやりがあるし、設計の方では努力している。



話しの最初は、舞が佐藤さんの事を好きなら 
亮にチョコを渡すのをやめようかと思ったが、
舞の本心が、条件だけの好きなら、
私はバレンタインのチョコを佐藤さんに渡す!
っと、 スッキリした気分になった。


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