パリへ追いかけてまで

「おかえり、萌。 
佐藤 亮さんがいらしてるわよ」

「エッ! 佐藤さんが?…
あ! 佐藤さん、いらっしゃい…?
何か、約束してましたっけ?」

「おかえり、萌ちゃん。 
イヤ〜…約束はしてないよ…。 
コレ! お返しのクッキー! ハイ!
じゃあ、僕は、これで失礼します!」

「あら、夕飯でも食べてって〜!」

「いえ! 失礼します!じゃあ萌ちゃん。
空港にも見送り行くから! じゃ!」

「え! あ、佐藤さん? え、え?」

「佐藤さん、また空港で会いましょうね〜!」

「ハイ。 失礼します。」
と亮は、そそくさと玄関から出てきた。


「はあ〜、参ったなあ〜
きっと、萌ちゃんのお母さんも、
俺が萌ちゃんの事好きだと、バレたよなぁ〜
あぁ、バレたなら、バレたでしょうがない!
バレだって、好きなものは、好きなんだから!」

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